どうもふしめろです。
ちょっと長めですが、面白いと思いますよ。
概要
ブログの記事を企画書としてとらえた場合、その企画書がバズったら企画書が世間に通ったと思って問題ないのではないのか?
そうしたときに非常にF2P商法と似通った運営方法が提唱できる!
と言う仮説を考えたので、以下に論じていきたいと思います、
まずF2Pってなに?
"基本料無料のプラットフォームコンテンツ "
— ふしめろ@キンドル小説販売中 (@hushinomiya) May 1, 2016
F2Pつまり、Free-to-Play(基本無料ゲーム内アプリ課金)と言った意味合いの商業形態です。業界用語でいえば、フリーミアムって呼ばれています。
フリーミアムのビジネスモデルは、2006年3月23日、ベンチャー投資家のフレッド・ウィルソン(Fred Wilson)により明確に示された
(中略)
「サービスを無料で提供し、場合によっては広告収入で支え、口コミ、紹介ネットワーク、有機的な検索マーケティングなどで非常に効率的に多数の顧客を獲得し、そして、顧客基盤に対して付加価値サービスや強化版サービスを割増価格で提供する事」
例によってウィキペディアからの引用であれなのですが端的に言うとこういうことです。
パズドラとデレマス
パッと思いつかない方もいらっしゃるとは思いますので事例を挙げると、例えばパズドラ、あれは普通に遊ぶ分にはお金はかかりません。
しかし、ゲームを進めていくと強力な敵が出てきて無料で遊べる分では苦戦を強いられます。そこでガチャと呼ばれるランダムで仲間が呼べる課金要素があるので、ユーザーは主にこのガチャ要素にお金をかけてゲームを円滑に進めていきます。
また、アイドルマスターシンデレラガールズ(通称デレマス)では、パズドラと似たような感じなのですが、アイドルスカウトと称して、ランダムでかわいいアイドルが出てくる課金要素がありあます。ユーザーはこれにお金をかけます。
ようはスマホの基本料無料のゲームアプリでよく使われる商法だ。ってわけです。もちろんスマホに限った事ではなく、大半のMMORPGなどPCゲームはこの商法を採用しています。
スマホやPCゲーム業界で非常にポピュラーな商業形態です。
ここまでが前提知識です。
ブログはF2Pのプラットフォームとなるのか?
"プラットフォームとしてのブログ、そこには無料でも十分引きつけられるようなコンテンツが内包されていなければならなない"
— ふしめろ@キンドル小説販売中 (@hushinomiya) May 1, 2016
ここからが本題なのですが、先日一冊の本を読みました。
それがこちらの本です。
この本の中でも多様化する「書く」ための戦略の章を見て深く考えさせられました。
ブログはF2Pのプラットフォームとしてなり得るのか?
文章中に欧米での本の書き方と言う部分があります。
このテーマで本を書こうと決めたらなら、そのタイトルでまずブログを作成し、記事を定期的に作成して潜在読者を探します。
なるほど、この方法で探り当てた潜在需要に関係する本を作ればどんな本でも売れそうです。
ただ、これは欧米のやり方なので日本のやり方と言うのも何かありそうです。
ふむふむ、と考えていると、ふと見たはてなブログのトップページに注目のなんチャラと人気の記事が出てるではありませんか、注目のなんチャラになったらPVがドカンと上がるらしいではありませんか。
確かに以前中学生時代の話を書いたときに、デイリー2000PVを記録しましたので、これらの記事には何かしらかの需要があるはずです。
もし、これらの記事について掘り下げて書かれたコンテンツがあったら売れるのではないでしょうか?
企画書としての記事
もしそれが、まかり通るのであればブログはもはやただの記事ではありません。
ブログの記事=企画書です。
- これこれこういう、内容で本書いてみたいんだけどどう?
- 人気エントリー入り
- 本を書く
- 売れそう
まあ短絡的と言えば短絡的ですが、これからはこれが来る! と根拠もなく書くよりは「エントリー入りしてPVが2日で計1万、ハテブが90以上、SNSではこんだけの反響があるので、コメントとSNSの意見を参考に適宜調節入れれば売れる」
と言えるのでよっぽど説得力があり売れるでしょう。
実は大手よりも中小の方が有利
しかも、この手法には非常にうれしい特典があります。それは、そこそこ読者さんがいて常日頃パッとしないような中小ブログが一番やりやすいのです。
なぜなら有名ブログであれば、いつも通り更新した記事であればブランド力で平均20ハテブくらいポンとついてエントリー入りします。
しかし、中小のブログはいつも通り更新して2ブクマつくかつかないか。なので、そこで10ハテブもついたら大事件です。
何が言いたいのかと言えば、大手は基準値が高すぎるので需要がある記事も平均値の波に埋もれてしまいます。が、中小は基準値が低すぎるので数字がちょっと増えただけで需要があるとわかります。
今まで見てくれててハテブつかなかったのですから、今回更新した記事でついたということは、ブランド力に踊らされない素晴らしい読者様方から、こういった記事は需要があるとお墨付きを頂いたようなものです。
これで売れないというのは何かおかしくありませんか? もしそれで売れないのであれば、何か些細で致命的なミスをしているのではないでしょうか?
課金コンテンツとしての電子書籍そして致命的な弱点
"ではそのプラットフォームの課金コンテンツはどういった物になるのか?"
— ふしめろ@キンドル小説販売中 (@hushinomiya) May 1, 2016
ここからが非常に繊細な部分です。
F2Pが最も失敗するのはここです。
誰もが良いゲームだと認めているということは,いわゆる「存在が認識される」ためのハードルは超えているため,もはや広告宣伝の問題ではない。ゆえに「誰もが認める良いゲームなのに,商業的には大失敗した」というケースは(ビジネスのバランスを欠いたとかいう話を除くと),実はそこまで多くない。
(中略)
そして重要なことだが,Punch Questがマネタイズに失敗した理由は,おそろしくくだらない理由だった。つまり,課金アイテムの購入を行うためのボタンが小さすぎ,いわゆる「課金導線がダメだった」というパターンである。だがこの小さな「弱点」は,ときにビジネスの行方を決めてしまう。
この引用で行くと、エントリー入りしてそのテーマの潜在需要が掘り起こされたが、商業的に大失敗するのはなぜなのか? と言った話になります。
そしてそれはどうやら小さな失敗が重なるようです。
引用記事先ではほかにもいくつかのF2Pにおける小さなミスをあげていますが、どれもこれもそう言われると納得するような話です。
課金アイテムと無料アイテムのアイコンが見分けつらいだとか、アイテムのアイコンが似たり寄ったりで見分けがつきにくいだとか、プッシュ通知の文章が最悪だとかそういった非常に小さく些細な事柄です。
しかし、これこそがF2P商法で問題となる部分で、ユーザーに配慮出来ていないコンテンツであるというレッテルを貼られてしまうのです。
なので、電子書籍を課金コンテンツとしてとらえたときに、考えられる小さく些細なミスをいくつか考えてみましょう。
作るのが遅すぎる
例えば、エントリー入りしました。一ヶ月後に本が出ます。と言った話だとします。
これは完全に機会を逃しているといえそうです。小さな失敗ですが大きな失敗です。エントリーして勢いがついた一週間以内には本が完成していてほしい気がします。
これとしては単純な話で、そもそも本なんか書いている暇はない。だったり、電子書籍を書いたことがなくどういった行程が必要なのか? と言った経験不足な事があげられます。
これの対策としては、一回電子書籍を作ってみるしかありません。その際に非常にいい教材となるのがこちらの本です。
電子書籍を作る心構えや何やらが載っています。電子書籍の企画についてまで載っているので僕の言っている企画書戦略と併せて読むと非常に面白く読めるのではないでしょうか?
書籍のタイトルがあおりすぎてる
これも小さな失敗に近いですね。出来るだけキャッチーで嫌みのないタイトルが望ましいです。
例えばこの記事だと、
電子書籍とブログで収益を上げる企画書戦略
それ以外だと、PHP文庫さんとか幻冬舎さんとかが出している新書に近いタイトルがいいのかもしれません。
また、タイトルはSEO的に非常に重要です。大手ブログで長期成長のために検索流入が重視されるのと同様、ここを失敗すると売れる物も売れません。
また、副題もできる限りつけた方がいいでしょう。
例えばこんな感じです。
基本無料の「価値」を課金コンテンツに変える!
こうすれば、電子書籍、ブログ、収益、無料、課金、コンテンツ、とそこそこいい感じのキーワードを抽出することが出来ます。こうすることで、キーワードのヒット率を上げて多くの人の目にとまる努力をしなければなりません。
表紙がわかりつらい
表紙の重要性を意識されていない方が多いかもしれないのでここで簡単に触れますが、あの画面上で表示される切手大サイズの画像にはあまり多くの物を詰め込むとかえってわかりにくくなります。
そういった意味では記事下の拙著二冊を対比していただくとわかるのですが、片方がごちゃごちゃしていてわかりにくく、片方はあっさりしすぎています。これの中間くらいの表紙を作るといいかもしれません。
例で言うと、新書のようなあっさりとした物なら一回テンプレート作ればそれの使い回しで終わりですし、表紙からいろいろイメージしてくれるので楽ですね。
しかし、ただ新書のような感じで書くと文字が小さすぎて読めません。なのでこの本のように文字を大きくする必要があります。
必要であれば表紙全体を文字で覆い尽くしてもいいでしょうし、逆に表紙を派手にして短文キャッチーで勝負するという方法もあります。
どちらの方法をとるにせよ、大事なのは表紙の重要性は今まで以上に高まっていると言うことです。
本の説明文がわかりにくい
これもタイトルと同じような話なのですが、内容がよくわからない本は買われません。
出来るだけ簡潔にわかりやすい説明文を心がけましょう。
また、記事にはてぶが多く集まっているとコメントが必ずもらえますので、SNSと併せてポジティブな意見やレビューを書いていただいている物を拾い集めここで紹介すると非常に効果的です。
レビューという物は意外と馬鹿に出来ません。
事実、自分が今現在どのように商品を購入するか? を考えると、どこかで肯定的な意見や面白い使用方法をしていて、すでに商品ページにつく頃にはポジティブな気持ちが植え付けられていることが往々にしてあります。
そして、商品ページに行くときにさらに好意的な意見を目にすることによって自然と購入に至ります。
そこで紹介したコメントについては本の頭に謝辞として感謝を表明するとなおいいかと思います。
記事の文章を全部コピペしている
これは小さな失敗と言うより、誠意の問題です。
確かにエントリー入りした記事には価値があります。それをそのままこぴぺしてもいいでしょう。
しかし、それはすでに記事を読んでくれる人が買ってくれるかもしれないと言うことを考えると、いささか誠意に欠ける行為ではないかと思うのです。
できあがったその本はブログ以外から来る新たな読者の方に届きます。もしそれが丸々ブログからのコピペ文だったらどうでしょうか? 最悪の場合「詐欺だ」と言われてもおかしくありません。
せめて加筆は必要ですし、0から書き直すくらいはしても罰は当たらないでしょう。
また、ブログ記事と電子書籍はそもそものプラットフォームが違うと言うことを意識に入れなければなりません。
プラットフォームが違えば書き方は違ってきますし、もっと言うと伝えなければならない内容も違ってきます。
きちんと章立てして、誰が手にとってもわかるように説明しすぎるくらいがちょうどいいのかもしれません。しかし、それもさくっと読み終えられる程度に抑えて。
10分くらいで読み終えられる位のボリュームがいいかもしれません。
ただ、何にせよコピペだけでは読者様に対する誠意が欠けていると僕は思います。
出し惜しみする
本文に似通った話なのですが、またこの本に出てきた話です。
よく見られるのは、「この情報はとても価値があるので、ここから先は有料にします」という手法です。
(中略)
1つ目には、「価値がある」かどうかは本来書き手ではなくて読み手の側が決めることなので、著者のひとりよがりに陥りがちになるという点です。
(中略)
2つ目に、最も自信のあるコンテンツを無料で提供できなくなってしまい、結果的に「無料で与えてない」ことになってしまう点です。
F2Pのゲームで言うと、課金しないと満足に遊べないゲームと同じ状況に陥っています。
これは海外では
Pay to Win
と言われ、「金払った奴が勝つ」ゲームとして忌み嫌われています。
僕が企画書といった言葉を使ったのは、まさしくこれを意識して言っています。
企画書は誰が見ても企画の意図がわかりやすい物でなくてはいけません。
なぜなら、その企画の評価が出来ないからです。
肝試しでカップルをくっつける企画書を提出したときに、カップルのくっつけ方は当日まで秘密です。とか言ったら門前払い食らうのは火を見るより明らかです。
それと同じ事をしていたら売れるわけありません。
ブログ記事は全力で伝えきる覚悟で書きます。
しかし、電子書籍も全力で伝えきる覚悟で書くのです。
このコンテンツはPay to Winではない、しかし買うべき価値がある。と言うことを強くアピールするためにも、すべてに全力で文章を書く必要があります。
noteではなく電子書籍キンドル
"なぜnoteではなく電子書籍なのか?"
— ふしめろ@キンドル小説販売中 (@hushinomiya) May 1, 2016
さて、ここに来てなぜちょびっと前に話題になったnoteではなく、電子書籍を押しているのか?と言った話になります。
被検索性の高い電子書籍
と言うのも簡単な話で、僕の経験上今まで検索してきて検索結果にnoteコンテンツが出てきたことが一度も無いからです。かなり囲い込みの強いプラットフォームだと思います。
しかし、Amazonならなにかしらかで引っかかると上の方にちょいちょい出てきますし、商品を購入する際には勝手にオススメしたりとかしてくれます。せっかく潜在需要を掘り起こしてそれについて書いたのだから、出来るだけ多くの人の目に触れなければ何のために掘り起こしたかわかりません。
この戦略はブランドによる囲いではない
この戦略をとる際に重要なのは、別に囲いがしたくてやっているわけではないという部分です。noteはブランドを持っている人たちの影響力現金化施設です。すでにブランドがある人は潜在需要なんて掘り起こさなくても勝手に売れていきます。
これにおいそれと勝つことは出来ません。
しかし、ブランドがなくても「価値がありそう」な意見ならいくらでも言うことは出来ます。
そしてその意見が受け入れられたなら、「価値がありそう」から「価値のある」意見に変わります。
「価値ある」意見をブランドにする
そうした「価値ある」意見を電子書籍にするというのはある意味、情報の固定化のような物です。
そこにズラリと並んだ「価値ある」意見の数々は長期的にみて自分のブランドを形作ってくれることでしょう。こういった意見を言う人だと宣伝してくれているのです。
お金を貰いながら自分のブランドを作るなんてなんと贅沢なことでしょうか!
ちょっとわくわくしてきましたね。
まとめ
ここまでで、わかると思いますがこの記事も文中で言う企画書です。
もしこの記事がある程度の反響を得ることが出来たらこれを本にしてみようと思います。
ただ、自分がいけると思う企画があればさっさと本にした方がいいです。
その方が熱量高くいい物が出来ます。
追記
ありがたいことに言及を頂きました。
「PVが2日で計1万」とあります。これって、どんな読者なのでしょうか。いいですか、もう一度書きます。これって、どんな読者なのでしょうか。
なるほど、確かにPVだけを指標として見るという事は危ないですね。
もしもテレビが地デジに伴い、どこの局も受信料が必要になったら誰も見ないかもしれません。
誰に向けてこの記事を書いているのか? 誰にこの記事を読んで貰いたいのか? こうした意識の上で記事を更新していこうと思います。