どうも、ふしめろです。
iDeCoを始めるに当たり、避けては通れないのが投資商品つまり、ファンドの選定です。
今回は楽天証券iDeCoの海外REITクラスの取扱商品を見ていきます。海外REITクラスはこれ一本しかないので、商品比較のページは作成しません。
このページを初めて見る人のためにところどころ簡単な解説をつけていますのでご了承ください。
ただし、今回はREIT(リート)という不動産クラスの商品なので前回、前々回の株式、債券とはまた勝手が違います。
なので、こちらのリンクで基礎知識を入手してからご覧いただくといいかと思われます。J-REITの説明ですが基本的なことは同じです。
- 比較的わかってる人向けのまとめ
- 交付目論見書を読んでいこう!
- 商品分類と属性区分
- ファンドの目的・特色
- 投資リスク
- 運用実績
- 手続・手数料等
- このファンドで運用したらいったいいくらになるのか?
- まとめ
比較的わかってる人向けのまとめ
さて、今回のファンドはREITの中でも日本を除く海外のREITに投資をする物のようです。
運用方針を見てみましょう。
運用方針
「外国リート・インデックス・マザーファンド」への投資を通じて、日本を除く世界各国において上場(準ずるものを含む)している不動産投資信託(リート)に投資し、S&P先進国REIT指数(除く日本、配当込み、円換算ベース)に連動する投資成果を目指して運用を行う。実質組入外貨建資産について、原則、対円での為替ヘッジを行わない。
この運用方針を見ると、S&P先進国REIT指数(除く日本、配当込み、円換算ベース)と言う指標に連動する投資成果を目指すインデックスファンドのようです。
この指標は主に先進国REIT市場の数値となるようです。
このインデックスは・・
・先進国(Developed)が対象
・主に3つの地域に分類される(North America、Europe、Asia Pacific:北米、ヨーロッパ、アジア・パシフィック)
・2008年10月より名称変更された(旧:S&P/Citigroup World REIT : S&P/シティグループ ワールドREIT)
では、このファンドを長期投資信託3つのポイントに照らし合わせるとどうでしょうか?
1.純資産額が30億円以上かどうか:×
このファンドは約5.5億円と30億にほど遠い純資産額です。純資産額は右肩上がりですが、設定からまだ1年も経過していないためまだまだ様子見した方がいいかもしれません。
2.信託報酬手数料は1%以下、または0.5%以下か:○
信託報酬手数料が0.3024%といい数値ですね。
3.一国の景気に左右されないか:○
この指標は複数の先進国、複数の地域に跨がった指標であるため、一国の景気には左右されにくいでしょう。
総合評価:いい指標を採用しているがファンドが若すぎる
指標自体は問題ありませんが、資金運用するファンドが若すぎるのは痛いと思います。 純資産額の数字も低すぎますしまだまだ様子見をした方がいいかもしれません。
以下商品解説
交付目論見書を読んでいこう!
今回は楽天証券のiDeCoで取り扱っている海外REITクラスの一つ
三井住友・DC外国リートインデックスファンド | 投資信託 | 楽天証券
を詳しく見ていくことにしましょう。
まずは上記ファンドページのチャート左下から
- 目論見書
を展開しましょう。
目論見書(交付目論見書)というのは該当するファンドのすべてが図や絵を多用しできるだけ分かりやすく書いてある資料です。
これさえ読めばこのファンドの9割を理解したと言っても過言ではありません。
商品分類と属性区分
さっそく、「このファンドがどういった物なのか?」を2ページ目の商品分類と属性区分から重要な項目だけ抜き出しましょう。
- 投資対象地域:海外
- 投資対象資産:不動産投信
- 補足分類:インデックス型
- 投資対象地域:グローバル(日本を除く)
- 投資形態:ファミリーファンド
何を言っているかさっぱりな人用にまとめると、
このファンドは海外REITの中から日本を除いた世界全域に投資するファミリーファンド方式のファンド(投資信託)ですと言うことです。
つまり、このファンドを買うと海外REITに投資すると言うことになります。次のファンドの目的・特色に行きましょう。
ちなみにファミリーファンドという聞き慣れない用語が出てきましたが、それについてはファンドのしくみで説明します。
ファンドの目的・特色
さて、ここではこのファンドがどういった運用を行うのか、どういう特徴があるのか? を分かりやすく説明してくれる部分です。
ファンドの目的
まずファンドの目的を読みましょう。この目的というのは運用方針です。
「このファンドはどのように皆さんからもらったお金を投資していくか?」
ということが書いてあります。
日本を除く世界各国において上場(準ずるものを含みます。)している不動産投資信託(リート)に投資し、S&P先進国REIT指数(除く日本、配当込み、円換算ベース)に連動する投資成果を目指します。
三井住友・DC外国リートインデックスファンド | 投資信託 | 楽天証券
-交付目論見書より
なので、このファンドはS&P先進国REIT指数と言う指標に基づいて運用していくインデックスファンドと言うことがわかりますね。
ファンドの特色
ファンドの特色ですがファンドの目的以上のことは言っていないので飛ばします。しかし、REITとは何かが分かりやすく書いてあるのでよく読んでおいてください。
ファンドのしくみ
ここではファミリーファンドとは何かということがファンドの特色の中に図で分かりやすく説明されます。
要は、このファンドと投資対象の間にもう一つファンドが入ると言うことです。なぜこんなことをするのかと言うと運用効率化のためです。
マザーファンドは、「親ファンド」とも呼ばれ、ファミリーファンド方式において、投資信託の運用・管理を効率化する目的から、複数のファンド(=ベビーファンド)の資金を集めて合同運用するためのファンドをいいます。
ほかにも複数のファンドを組み合わせているファンドオブファンズと言った物も今後出てきますので、こういった手法もあるのだと覚えておいてください。
ここから後は難しい上のでここから下の方まで解説せずにざっと飛ばしますが、目だけは通しておいてください。
投資リスク
投資リスクの定量比較
ここでは投資リスクがどんなものかと言うことが書いてあります。
投資リスクとは騰落率(値上がったり値下がったりすること)の振れ幅の大小を指して言うのでこれを覚えておいてください。
ここでは棒グラフを見ます。これはこのファンドがほかの代表的な資産クラス(外国株や債券)と比較してどのくらいの投資リスクがあるかと言うことを表示しています。
三井住友・DC外国リートインデックスファンド | 投資信託 | 楽天証券
-交付目論見書より
運用実績
ここで見るべきは純資産グラフと、分配金の推移です。
三井住友・DC外国リートインデックスファンド | 投資信託 | 楽天証券
-交付目論見書より
まず純資産グラフですが、この純資産グラフが右肩上がりか少なくとも横ばいかどうかをよく見ましょう。最悪右肩下がりでも基準価格とグラフと連動していれば許容範囲です。これがもし右肩下がりであれば買ってはいけません
なぜかというと、この純資産というのはこのファンドが持つ運用可能な金額のことです。この金額が30億未満だと状況に合わせた柔軟な投資活動ができず身動きが取りにくくなるようです。なので、右肩下がりというのはこのファンドの命運は先細りしていることを意味しており、このグラフは非常に重要です。
次に分配金です。これは分配金が過去払い出されていたかを見ることができます。
意外に思われるかもしれませんが、ここは分配金がないことが優良ファンドの証です。
基準価額・純資産の推移
今回の場合は基準額がほぼ変わっていないにもかかわらず、純資産額が右肩上がりになっていますね。
分配の推移
分配金は出ていないので問題ないでしょう。
手続・手数料等
ここではファンドを運営している人たちに払うためのお金がどのくらいかかってくるのかが書いてあります。
一般に信託報酬と呼ばれる物で、これが最終リターンに大きく関わってきます。
ファンドの費用・税金
ここの信託報酬欄に信託報酬が年何%かが書かれています。
たとえば年10%のリターンを上げたファンドがあり、その信託報酬が5%であればそのファンドのトータルリターンは5%となります。
今回取り上げているファンドでは0.3024%と低い信託報酬手数料です。
これで交付目論見書の解説を終わります。
このファンドで運用したらいったいいくらになるのか?
今回のファンドはインデックスファンドのため、指数のリターン率から信託報酬手数料(分かりやすく0.3%)を引いた数で見てみましょう。
5年運用してみた
過去5年運用すると9.2-0.3で8.9%/年のようです。
元本60万に運用益約15万です。。
30年運用してみた
30年はどうでしょうか。20年利で計算すると9.2-0.3で8.9%です。
元本360万に運用益約1,433万です。
まとめ
インデックスファンドの三井住友・DC外国リートインデックスファンドを見ていきました。
海外REITは国内REITとはまた毛色の違う投資クラスです。
今回の指標では過去すさまじいリターンが帰ってきていると言うことがわかり、非常に興味深い結果となりました。
しかしながら、その分リスクも大きめな印象を受けるのがこのクラスです。
資産配分をしっかり考えた上で購入するようにしましょう。
それでは、投資は自己責任で!