どうも、ふしめろです。
iDeCoを始めるに当たり、避けては通れないのが投資商品つまり、ファンドの選定です。
今回も楽天証券iDeCoの国内資産クラスの取扱商品を見ていきます。このページを初めて見る人のために簡単な解説をつけていますのでご了承ください。
わかってる人向けのまとめ
今回のファンドも国内債券ファンドです。債券クラスは投資リスクがべらぼうに低いのが特徴です。
運用方針
主として「明治安田日本債券ポートフォリオ・マザーファンド」への投資を通じて、国内の公社債へ分散投資し、ファンダメンタルズ分析を重視したアクティブ運用を行う。NOMURA-BPI総合をベンチマークとしてこれを中長期的に上回る投資成果を目指す。
投資リスクは低いものの、ほぼ確実に元金は保証され利子が付いて値上がりしていくので比較的安全な資産クラスとも言えるでしょう。
なので、債券クラスをポートフォリオに組み込めば、上がりすぎた投資リスクを分散することができます。
ただしこのファンドは、アクティブファンドなので前回紹介したファンドよりも取引コストの面で少し高くなりますね。
では、このファンドを長期投資信託3つのポイントに照らし合わせるとどうでしょうか?
1.純資産額が30億円以上かどうか:○
現在約91億円の純資産額です。僕の推奨数字である100億円に近いのでこれは問題なしの○評価です。
2.信託報酬手数料は1%以下、または0.5%以下か:△
0.648%と前に紹介したたわらノーロード 国内債券よりも高いだけではなく、その前に紹介したTOPIX、日経平均と言った株式市場指数に連動するファンドよりも高いですね。
1%を切っているとはいえ相対評価になってしまいますが、ここは△ですね。
3.一国の景気に左右されないか:×
これは日本国にしか投資していないので、もろに左右されるので×です。
総合評価:優秀な成績だが信託報酬手数料の高さが購入をためらわせる
さて、前回でもお話ししたとおり国内債券クラスのほとんどは日本国債に偏っているので、どうしたこうしたという話はないのですが前回のインデックス債券ファンドを見たときに指標換算で5年で約2%/年のリターンを出していますが、このファンドでは約2.45%/年のリターンと好成績です。
この0.45%が30年と積み重なったときに複利の力でだいたい70万円くらい違ってきます。
まあ債券で負けるというのはある状況下しかないのでそれについては、次回のまとめ記事で書いていくことにしましょう。
以下商品解説
交付目論見書を読んでいこう!
今回は楽天証券のiDeCoで取り扱っている国内株式クラスの一つ
を詳しく見ていくことにしましょう。
まずは上記ファンドページのチャート左下から
- 目論見書
を展開しましょう。
目論見書(交付目論見書)というのは該当するファンドのすべてが図や絵を多用しできるだけ分かりやすく書いてある資料です。
これさえ読めばこのファンドの9割を理解したと言っても過言ではありません。
商品分類と属性区分
さっそく、「このファンドがどういった物なのか?」を1ページ目の商品分類と属性区分から重要な項目だけ抜き出しましょう。
- 投資対象地域:国内
- 投資対象資産:債権
- 補足分類:なし
- 投資形態:ファミリーファンド
何を言っているかさっぱりな人用にまとめると、
このファンドは日本債権に投資するファミリーファンド方式のファンド(投資信託)ですと言うことです。
つまり、このファンドを買うと日本債権に投資すると言うことになります。でもこれだけではどんな債権を買うのか? どういう基準で債権を選定するのか? と言うことが全くわかりません。なので、次のファンドの目的・特色に行きましょう。
ちなみにファミリーファンドという聞き慣れない用語が出てきましたが、それについてはファンドのしくみで説明します。
ファンドの目的・特色
さて、ここではこのファンドがどういった運用を行うのか、どういう特徴があるのか? を分かりやすく説明してくれる部分です。
ファンドの目的
まずファンドの目的を読みましょう。この目的というのは運用方針です。
「このファンドはどのように皆さんからもらったお金を投資していくか?」
ということが書いてあります。
◆明治安田DC日本債券オープンは、邦貨建ての国債、政府保証債、地方債、利付金融債、社債等に投資し、信託財産の長期的な成長を図ることを目標として運用を行います。
-交付目論見書より
このファンドはアクティブファンドなので、何かしらかの指標を上回る成績を出すのですが、今回はNOMURA-BPI総合という指標を超える成績を出すみたいです。これは前回のファンドの指標と一緒ですね。
NOMURA-BPIは、日本の公募債券流通市場全体の動向を的確に表すために開発された投資収益指数である。当インデックスは、一定の組み入れ基準(後述)に基づいて構成されたポートフォリオ(以下インデックス・ポートフォリオ)のパフォーマンスをもとに計算される。
ではいったいどうやって資産成長を達成するのでしょうか、次のファンドの特色を見てみましょう。
ファンドの特色
次にファンドの特色には先ほどファンドの目的で書かれている「指標に連動する成績」のもう少し詳しい説明、「どのような方針で連動する成績を達成するか」が書いてありますが飛ばします。
ぶっちゃけてしまえば交付目論見書の最後のほうにある主要な資産の状況にあるとおり、日本国債を半数近く採用されているので実際このファンドを通して日本国債を買いまくっているだけなのです。
とはいえ、ここはアクティブファンド。前回のファンドに比べて社債の組み入れが多いですね。この社債の多さがインデックスを上回る秘訣なのですね。
ファンドのしくみ
さて、ここではファミリーファンドとは何かということが図で分かりやすく説明されます。
要は、日本債券とこのファンドの間にもう一つファンドが入ると言うことです。なぜこんなことをするのかと言うと運用効率化のためです。
マザーファンドは、「親ファンド」とも呼ばれ、ファミリーファンド方式において、投資信託の運用・管理を効率化する目的から、複数のファンド(=ベビーファンド)の資金を集めて合同運用するためのファンドをいいます。
ほかにも複数のファンドを組み合わせているファンドオブファンズと言った物も今後出てきますので、こういった手法もあるのだと覚えておいてください。
その下にファンドのポイントと言う欄がありますが、たいしたことは書いてないのでさらりと読んでおいてください。
ここから後は難しい上にそこまで重要ではないのでここから下の方まで解説せずにざっと飛ばしますが、目だけは通しておいてください。
投資リスク
投資リスクの定量比較
さて、下の方まで来ましたがこの交付目論見書には参考情報という欄で投資リスクが表示されています。
ここでは投資リスクがどんなものかと言うことが書いてあります。
投資リスクとは騰落率(値上がったり値下がったりすること)の振れ幅の大小を指して言うのでこれを覚えておいてください。
ここでは左側のグラフを見ます。これはこのファンドがほかの代表的な資産クラス(外国株や債券)と比較してどのくらいの投資リスクがあるかと言うことを表示しています。
-交付目論見書より
この場合、日本国債グラフとだいたい同じですね。やはり債券は地道に増やしていくというような投資クラスです。
運用実績
次のページにある運用実績では今までの実績が書き連ねてあります。ここで見るべきは左のグラフの純資産グラフと、右の表の分配金です。
-交付目論見書より
まず左の純資産グラフですが、この純資産グラフが右肩上がりか少なくとも横ばいかどうかをよく見ましょう。最悪右肩下がりでも基準価格とグラフと連動していれば許容範囲です。これがもし右肩下がりであれば買ってはいけません
なぜかというと、この純資産というのはこのファンドが持つ運用可能な金額のことです。この金額が30億未満だと状況に合わせた柔軟な投資活動ができず身動きが取りにくくなるようです。なので、右肩下がりというのはこのファンドの命運は先細りしていることを意味しており、このグラフは非常に重要です。
次に分配金です。これは分配金が過去払い出されていたかを見ることができます。
意外に思われるかもしれませんが、ここは分配金がないことが優良ファンドの証です。
基準価額・純資産の推移
このグラフを見る限り、純資産額は右肩上がりで増えているみたいです。基準価額もついでに見るときれいな右肩上がりです。複利の力が効いているのでしょう。直近の目立った増加はiDeCoのせいでしょうか? 純資産額はどんどん上がっていきそうです。
分配の推移
このファンドは過去に累計40円の分配金を出したみたいですね。しかし、直近5年は分配金が出てないので順調に運用が進んでいるのでしょう。特に問題ありません。
手続・手数料等
ここではファンドを運営している人たちに払うためのお金がどのくらいかかってくるのかが書いてあります。
一般に信託報酬と呼ばれる物で、これが最終リターンに大きく関わってきます。
ファンドの費用・税金
ここの信託報酬欄に信託報酬が年何%かが書かれています。
たとえば年10%のリターンを上げたファンドがあり、その信託報酬が5%であればそのファンドのトータルリターンは5%となります。
とりあえず、今回取り上げているファンドでは0.648%と前回と比較すると高いのだと言うことを頭に入れておいてください。
これで交付目論見書の解説を終わります。
このファンドで運用したらいったいいくらになるのか?
と言いたいところですが、前回の記事で検証したのとほぼ変わらない運用成績なので、前回の記事を見て置けばおおよその数字はOKです。
まとめ
アクティブファンドの-明治安田DC日本債券オープンを見ていきました。
アクティブファンドですが、投資先が債権なのでインデックスファンド少し上の堅実な運用成績です。これだったら個人的にはインデックスファンドを購入しておいた方がいいのかな? と思います。
それでは、投資は自己責任で!