どうも、ふしめろです。
寝れないのでボーッと布団に入ってると、昔の事を思い出してしまいます。
変わったこと、変わらないこと、
出来たこと、出来なかったこと、
出来ること、出来なくなったこと、
いろいろあります。
僕はもっぱら過去を見る傾向があるのでやはり自らの過去の行いを見て今の自分未来の自分を考えたりします。
恥の多い生涯を送って来ました。
とは太宰治の人間失格に出る一文ですが、まあ大それた事を言わせて貰えばあれやこれやと当てはまる節が所々あるような。まさしくこの文のような旅路であると思わざるを得ず、フムムと多少なりとも顔をしかめて「……あの頃は、……あの頃は」と暗い湖のほとりを延々と回りかけたときにふと、
「あの頃は」と言う言葉と
「今だから」と言う言葉が
星空を映し出す湖の中から浮かんできたわけで。
「なるほど。この地べたにある暗い湖は、我が無意識なのだろう」と思い至り、どっかりとその湖と同じように地べたに座り込んで考え始めたわけです。
「さてと、一体己はどちらの言葉を取るのだろう?」
座り込んだ場所はずいぶんと据わりが良いのでいつまででも考えていられそうでしたが、どうやら東の空が白み始めるにつれて湖の文字はゆっくりと闇に溶けていくそぶりを見せました。
「これは急いで考えなければ」
たらりたらりと脂を流して考え込めば、いつしか鳥が鳴き始め、じりりじりりと紫外の空が言葉を溶かして行くではありませんか。
「あっ!」
もはやどちらか分からぬ言葉をつかみ取り、ぐっと手をよせ開いてみると。
「あの頃は、今だから」とありましたとさ。
今は昔のお話でした。
お後がよろしいようで。