さて、先日「ももねいろ」さんの記事を読んでふむふむと感じ入っていました。
「貯金をするのに頑張って決意を固めてはいけない」と言う言葉と共に語られる記事を見て思ったことは、楽しく貯金すると言うことの難しさでした。
この記事をなんとか要約してみると
貯金をするために無意識かつ自動的にお金を貯める仕組みを作りそれに自分の生活を調整する
というアプローチで貯金をしようとしています。
大部分の人はこの方法ならきちんとお金を貯められるでしょう。実際どんな人間でもコレを続けることが出来たら一定の効果は出ますしね。
しかし、僕のような遊びに全力投球しているような宵越しのお金を持たない人間はこの方法ではお金を貯めることは出ません。なぜならこの方法ではお金を貯めると言うことがちっとも楽しくないからです。
なので今回はそういった上記の記事からみて例外にある人間たる、貯金からすら楽しみを得たいまたは散財傾向にある人間に向けた記事を書いていきます。
よろしくお願いします。
無意識の貯金など存在しない
僕らのような人間にとって貯金なんてものは苦痛以外の何者でもありません。なぜなら貯金したお金でおいしい物や欲しいものやらを大量に買い、楽しみを得ることが出来るからです。
要は頑張って働いて手に入れたお金はいっぺんたりとも全て自分の楽しみに費やさねば満足出来ない。言い換えれば、毎日がストレスフルでお金を使った楽しみによってなんとかストレスを解消し日々を生きているのが僕らなのです。
結果的に僕らにとって貯金をすると言うことは、お金をゴミ箱に捨てているような物で、貯金をすると言うこと自体が我慢に近い事になり、上記の記事で言う所の無意識で云々は成立し得ません。そこに金があると知っているなら2ヶ月目くらいに全額下ろしてしまうのが関の山です。
代替報酬の考えを利用する
とは言いつつ僕は貯金をしなかったことによって資金繰りがショートし、人生詰みかけたので二度とこんなことを引き起こさないためにも解決策を考えなければ成りません。
幸いにも僕らの行動原理は単純で、しようとしている行動が楽しければ勝手にそれに合わせて生活を変えるのです。そして、これは代替報酬の考え方を適用すれば何とかなります。
代替報酬についてはこの記事を見ればなんとなくわかるでしょう。
そして、ももねいろさんの記事とこの記事を組み合わせる事で僕らは
お金を使い楽しくなりながらも
無意識に貯金している
状況になればいいわけです。こんな事って可能でしょうか?
もちろん可能です。なので現に今僕がやっている事を2つお話しします。
透明の貯金箱に貯金する
さて、まず一つ目は次の日には誰でも出来る方法。
それは上のような○○万円貯まる系の透明な貯金箱を買ってくることです。
初っ端から先ほど言ったことと矛盾しているようですが、それはただの貯金箱を買った場合です。この透明な貯金箱の威力は計り知れません。
僕らが貯金するには貯めるという行為に報酬があり、貯金を崩すという行為に罰則がある必要があります。これらを両立するのがこの透明な貯金箱なのです。
メリット
中が見えるから入れたくなる
貯金箱という物は手に入れた瞬間はお金を入れたくて入れたくてうずうずしているので、手当たり次第に硬貨を入れていきます。財布の中の硬貨を全額入れても良いでしょう。こうしてチャリンチャリンと心地よい音を立ててお金が貯まっていきますが、しばらくするとお金を入れたいのに硬貨がなくなります。
ここで一端貯金箱から意識を離すのですが、もしも貯金箱ががキャラ物だったりインテリア性に富んだもので有ると、そのまま貯金せずに置物として利用する確率がかなり高いです。
しかし、透明かつインテリアもクソもない上記の貯金箱であれば、目にした瞬間こうなります。
貯金箱全然たまってない。入れなきゃ!
と、そしてある程度貯まってくると今度はこう思うはずです。
結構貯まったな。まだまだ入りそうだ。入れるか!
とね。
実際、中が見えると見えないとでは本当にモチベーションの保ち方が違います。
よくインストールの時に出てくる進捗状況を示すバー(プログレスバーのこと)が有りますよね。アレが何故設置されているかというと、バーのあると無いとでは全く同じ時間で作業が完了しても、完了までの体感時間がまるで違うそうで、この透明の貯金箱でも同じ事が言えそうです。
残高が分からないので当てに出来ない
そもそも、僕らが銀行にお金を入れておけないのは通帳やネットを介して簡単に残高を見れてしまうからです。例えば今目の前に欲しいものがあるとしてそれが今の積み立て貯金で買えてしまうとしたらどうでしょうか? 買っちゃいますよね。
カード使えば支払いまで猶予があるので何とか時間を作って銀行に行って解約やら何やらの手続きをして普通口座に入れちゃいます。
しかし、リアルの貯金箱ならどれくらいの量が貯まったかは分かっても、中の残高は全く分かりません。なのでコレを当てにして購入計画を立てることが出来ないのです。
安易に開けることが出来ないので貯まる
とはいえ、普通の貯金箱ではどこかにフタが着いているのでそれを開けて中のお金を簡単に取り出すことができるので、中の残高が分からなくても全く関係ありません。
しかし、この貯金箱はどこにもフタが着いておらず、開け方も金属タイプは缶切りを持ってくれば良いのですが、透明樹脂タイプのこれはどうすれば良いかパッと思いつかないのでそれがブレーキとなり、開ける気持ちがわき起こりません。
何度か貯金をしているときに金銭的ピンチに陥りましたが、「コレを開けるときは最後の手段だぞ。てか開けると捨てるのかなりやっかいだぞこれ」と結局ずるずると開けずに過ごしていきました。
開けるのが面倒くさい、後始末が憂鬱というのは貯金をする上では欠かせません。この開けるより貯めてた方がラクという精神的なバランスが貯金を継続する上では非常に良いスパイスとして機能し、そのバランスを大きく崩す本当のピンチの時に開けることが出来ました。
注意点
ただ、上記の内容を見て「貯金箱ちょっとやってみようか」と思ったあなたに2つだけ注意点があります。
貯金箱を買ったら一番邪魔なところに置いておく
まずこの貯金箱を買ったときは、部屋の中で一番置きたくないところ。例えば机の上だったり、例えば鏡台の上だったり、僕の場合はパソコンのモニタの前に置いています。
何故こんな邪魔なところに置いておくかというと、貯金箱を一日一回必ず見るようにするためです。
タンスの上だったり邪魔にならないところに置いておくと、いつの間にかインテリアと成ってしまいますが、毎日使う机の上だったり、化粧台の上だったり、キーボードの横に置いておくと必ず貯金箱を見ますので、「お、そういえば財布に小銭大量に入ってたな。入れとくか」と言う発想が生まれます。
貯金に縛りをつくらない
この○○万円貯まる系の貯金箱には500円玉で30万100円玉で8万とか言う文句が書かれているので、「よっしゃ、500円玉だけ入れよう」とかなりがちですが、それはゼッタイにやってはいけない行為です。冷静に考えてみれば、そんなもの500円がポンポン生まれるようなお金持ちしか出来ない行為で、僕らのような庶民が手にするのは大量の10円玉1円玉です。無理なく貯金するためにも、財布にある余分な小銭を大小関係なくじゃらじゃらと入れてあげてください。
また、入れられるのであれば札もどんどん入れていきましょう。別に札を入れてはいけない決まりなんてないのでガシガシ折ってポイポイ入れましょう。
後で僕の貯金箱を貼りますがそこには札がそこそこはいっています。確か千円札に限らず万円札も下ろしすぎたなと思ったら躊躇わずに折って入れまくっていました。
お金の大小問わず何でも入れていくのが貯金箱を楽しく使うコツです。
最強の貯金は投資すること
2つ目の方法は僕らの行動に注目し、逆手に取ってやろうという物です。前述したとおり、僕らはお金を使うことによってストレスを発散しているのです。
要は頑張って働いて手に入れたお金はいっぺんたりとも全て自分の楽しみに費やさねば満足出来ない。言い換えれば、毎日がストレスフルでお金を使った楽しみによってなんとかストレスを解消し日々を生きているのが僕らなのです。
で、あるならばお金を使うことがイコール貯金になれば良いと言う話で、資産価値のある物をストレス発散のために買えば実質的に貯金していると言うことに成ります。
そして、数ある資産の中でも経費が安く誰でも簡単に始められる物と言えば株、または投資信託と言えるでしょう。
投資信託は購入費が安い
意外と知られていないのが、投資信託の購入費は安いと言うことです。僕の使っている楽天証券では単発であれば1銘柄1万円以上から。毎月積み立てであれば1銘柄1000円以上から購入することができますが、僕は毎月積み立ててを選んでいます。なぜならこの買い方だと少ない金額でも投資の分散がしやすく楽ちんだからです。
例えば、毎月1万円貯金しようと思ったときに1銘柄1000円で積み立てていると、10銘柄分を購入することができます。この10銘柄に国内株式・外国株式・新興国株式・国内リート・新興国リート・外国リート・国内債券・海外債券・貴金属・好みの銘柄と言うようなインデックス型*1の投資信託構成をすれば、立派な分散投資が可能となります。分散投資についてはここでは語りませんが、投資信託を始めるのが意外と安いと言うことだけ分かって頂ければ問題ありません。
株はかなり面白い
株は投資信託よりも初期費用が高く手を出しづらいかも知れませんが、前述した貯金箱やボーナスなどで手を出せるような金額までお金が貯まったら投資信託のついでに挑戦してみると面白いかも知れません。
株の良いところは、なんと言っても株価が企業の業績に追随してくることです。企業と自分の資産が一心同体となって動くところが企業株を購入する醍醐味と言っても過言ではないでしょう。会社の利益が上がれば株価も上がり、業績が下がれば株価も下がります。そして、大きな利益が上がれば配当だって期待出来ます。
配当という点に置いては投資信託も似たような物ですが、働かなくてもお金が入ってくると言う体験は何にも代えがたい魅力があります。
投資は自分のお金を働かせに行かせているような物
さて、投資信託も株も毎日値動きをします。1円下がった2円下がったで済めば良いですが、10円、100円、1000円と変わってくれば心の揺れ動きも大きくなってきますが、このハラハラドキドキ感を乗り越えた先には一種の親心のような物が生まれてきます。
自分の大切な大切なお金が購入した企業や投資信託へ働きに行っている。しかも、勤める先の企業は自分で決めた物だと考えればなおさらでしょう。
この企業の将来性はどうなのか? この投資信託の手数料や実績はどうなのか? 俄然調査にも気合いが入ってきます。アレはどうだ、コレはどうだと沢山ある物から見極めて選んだ所にお金を働かせに行かせて、返ってくる結果は数字というダイレクトな物です。
経営シミュレーションゲームが好きな人はドはまりすると思いますよ。
最後に
僕のオススメは2つ目の投資ですが、いくら金銭的敷居が低いと言っても精神的敷居は高いでしょう。しかし、最初の貯金箱は誰でも楽しく今すぐできます。そして、その貯まったお金をどう使うかは自由ですが、くれぐれも無駄遣いのしないように注意してください。貯めるのは数年、使うのは一瞬です。その一瞬が貴方の貯めたかわいいお金の命運を分けます。
出来ることなら、あなたの貯めたそのかわいいお金達に働き口を見つけてあげてください。
貯まった黄金がさらなる利益を生むような働き口を見つけてやり、家畜の群れのごとく増やせる賢明な主人となるならば、黄金は勤勉に働いてくれるだろう。
バビロンの大富豪-第二の黄金法則
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*1:ニュースで良く聞く日経平均○○円と言った特定市場の平均価格に投資信託の価値を調整する投資手法