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iDeCoの商品解説-iTrust世界株式-楽天証券

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どうも、ふしめろです。

iDeCoを始めるに当たり、避けては通れないのが投資商品つまり、ファンドの選定です。
今回から楽天証券iDeCoの海外株式クラスの取扱商品を見ていきます。国内株式とはまた毛色の違うクラスですが、基本は一緒ですのでリラックスしてご覧ください。

このページを初めて見る人のためにところどころ簡単な解説をつけていますのでご了承ください。

わかってる人向けのまとめ

 

海外株式クラスと一口に言っても、その中身はまるで違います。先進国株式を重点的に網羅したファンドもあれば、新興国を代表するハイリスクハイリターンの市場まで千差万別ですので、そこのチェックがまず最初ですね。

運用方針

「ピクテ・メジャー・プレイヤーズ・マザーファンド」を通じて、主に高い競争優位性をもつグローバル優良企業(世界的にブランド名が知られているうえに、強力なマーケティング・販売網を構築していることにより、高い競争優位性をもつ企業)の株式に投資する。原則として為替ヘッジは行わない。

iTrust世界株式 | 投資信託 | 楽天証券

 

今回のファンドは運用方針を見ると、運用会社が定義するグローバル優良企業とやらに投資を行うそうです。これだけでは全くわかりませんので簡単に交付目論見書を見ると、このファンドはアクティブファンドに分類されることがわかります。

そして、ファンド設定からまだあまり日がたっていないのできちんとした情報が出ていないことも注意が必要です。

 

では、このファンドを長期投資信託3つのポイントに照らし合わせるとどうでしょうか?

1.純資産額が30億円以上かどうか:×

 このファンドは現在約2億円の純資産額を持っています。明らかに×です。

2.信託報酬手数料は1%以下、または0.5%以下か:○

信託報酬手数料は0.9612%と1%をぎりぎり切っています。

3.一国の景気に左右されないか:○

このファンドは運用会社が定義したグローバル優良企業を日本を含めた世界中の国からピックアップして資産を投入しているので○です。しかし、資産の約50%が北米、約30%が欧州にあると言うことは理解しておいた方がいいでしょう。

総合評価:アクティブファンドな上に純資産額が少なすぎるので購入対象からは外した方が無難

正直言って純資産額が少なすぎるのでこのファンドを買うのはあまりおすすめできません。また、設定から日が浅いというのも加味して考えると、このファンドを購入するのは博打もいいところでしょう。

 

 

以下商品解説

交付目論見書を読んでいこう!

今回は楽天証券のiDeCoで取り扱っている海外株式クラスの一つ

iTrust世界株式 | 投資信託 | 楽天証券

を詳しく見ていくことにしましょう。

まずは上記ファンドページのチャート左下から

  • 目論見書

を展開しましょう。

目論見書(交付目論見書)というのは該当するファンドのすべてが図や絵を多用しできるだけ分かりやすく書いてある資料です。

これさえ読めばこのファンドの9割を理解したと言っても過言ではありません。

商品分類と属性区分

さっそく、「このファンドがどういった物なのか?」を1ページ目の商品分類と属性区分から重要な項目だけ抜き出しましょう。

 

  • 投資対象地域:内外
  • 投資対象資産:株式
  • 補足分類:なし
  • 投資対象地域:グローバル(日本を含む)
  • 投資形態:ファミリーファンド

 

何を言っているかさっぱりな人用にまとめると、

このファンドは日本を含んだ世界の株式に投資するファミリーファンド方式のファンド(投資信託)ですと言うことです。

つまり、このファンドを買うと世界中の株式に投資すると言うことになります。でもこれだけではどんな銘柄を買うのか? どういう基準で銘柄を選定するのか? と言うことが全くわかりません。なので、次のファンドの目的・特色に行きましょう。

 

ちなみにファミリーファンドという聞き慣れない用語が出てきましたが、それについてはファンドのしくみで説明します。

 

ファンドの目的・特色

さて、ここではこのファンドがどういった運用を行うのか、どういう特徴があるのか? を分かりやすく説明してくれる部分です。

ファンドの目的

まずファンドの目的を読みましょう。この目的というのは運用方針です。

「このファンドはどのように皆さんからもらったお金を投資していくか?」

ということが書いてあります。

ファンドは、信託財産の成長を図ることを目的として積極的な運用を行うことを基本とします。

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-交付目論見書より

積極的な運用と言うことはアクティブファンドです。アクティブファンドは頻繁な取引により信託報酬手数料が高くなりやすいのが特徴です。

 

ファンドの特色

次にファンドの特色には先ほどファンドの目的で書かれている「指標に連動する成績」のもう少し詳しい説明、「どのような方針で連動する成績を達成するか」が書いてあります。

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-交付目論見書より

 ここで重要なのは、グローバル優良企業とやらに投資するという文言です。このグローバル優良企業とは何なのでしょうか? 交付目論見書にはこのように書いてあります。

世界的にブランド名が知られているうえに、強力なマーケティング・販売網を構築していることにより、高い競争優位性をもつグローバル優良企業の株式に投資します。


● 高い競争優位性をもつグローバル優良企業の魅力は、自国市場のみならずグローバル市場で商品・サービスを大量に販売することで生産・販売のコスト効率が良くなり、相対的に高い競争力を構築している点です。また、ブランド名が知られているため、商品・サービスが消費者に受け入れられやすいというメリットがあります。

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-交付目論見書より

 なるほど、この交付目論見書で定義するグローバル優良企業ならば確かに資産成長が見込めそうですね。

ファンドのしくみ

さて、ここではファミリーファンドとは何かということが図で分かりやすく説明されます。

要は、このファンドと投資対象の間にもう一つファンドが入ると言うことです。なぜこんなことをするのかと言うと運用効率化のためです。

マザーファンドは、「親ファンド」とも呼ばれ、ファミリーファンド方式において、投資信託の運用・管理を効率化する目的から、複数のファンド(=ベビーファンド)の資金を集めて合同運用するためのファンドをいいます。

マザーファンドとは|金融経済用語集

 ほかにも複数のファンドを組み合わせているファンドオブファンズと言った物も今後出てきますので、こういった手法もあるのだと覚えておいてください。

ここから後は難しい上のでここから下の方まで解説せずにざっと飛ばしますが、目だけは通しておいてください。

 

投資リスク

投資リスクの定量比較

ここでは投資リスクがどんなものかと言うことが書いてあります。が、実績がまだ何もないのでここは前回の記事を見ることをおすすめします。

 

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運用実績

 

ここで見るべきは純資産グラフと、分配金の推移です。

 

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Trust世界株式 | 投資信託 | 楽天証券

-交付目論見書より

 

 

まず純資産グラフですが、この純資産グラフが右肩上がりか少なくとも横ばいかどうかをよく見ましょう。最悪右肩下がりでも基準価格とグラフと連動していれば許容範囲です。これがもし右肩下がりであれば買ってはいけません 

なぜかというと、この純資産というのはこのファンドが持つ運用可能な金額のことです。この金額が30億未満だと状況に合わせた柔軟な投資活動ができず身動きが取りにくくなるようです。なので、右肩下がりというのはこのファンドの命運は先細りしていることを意味しており、このグラフは非常に重要です。

 

 

次に分配金です。これは分配金が過去払い出されていたかを見ることができます。

意外に思われるかもしれませんが、ここは分配金がないことが優良ファンドの証です。

 

 

基準価額・純資産の推移 

今回の場合は純資産額が微増と言う形ですね。。資金流入が少なすぎるのでしょう。この微増も資産の値上がりという形での増加がほとんどでしょう。

分配の推移

分配金は出ていないので問題ないです。

手続・手数料等

ここではファンドを運営している人たちに払うためのお金がどのくらいかかってくるのかが書いてあります。

一般に信託報酬と呼ばれる物で、これが最終リターンに大きく関わってきます。

 

ファンドの費用・税金

ここの信託報酬欄に信託報酬が年何%かが書かれています。

たとえば年10%のリターンを上げたファンドがあり、その信託報酬が5%であればそのファンドのトータルリターンは5%となります。

今回取り上げているファンドでは0.9612%と高めの信託報酬手数料です。

個人的にはあまりよろしくありませんね。

 

これで交付目論見書の解説を終わります。

このファンドで運用したらいったいいくらになるのか?

今回のファンドは若すぎる上に実績もまだ出ていないのでここを見送ります。

ドン赤たちになるか知りたい方は前回の記事へどうぞ。

 

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まとめ

アクティブファンドのiTrust世界株式を見ていきました。

 

アクティブだけあって、信託報酬手数料が高いです。また、ファンドが若すぎるため十分な純資産額がありません。これからに期待のファンドと言いたいところですが、このファンドが1年で約2億集めたと言うことであれば、十分な純資産額が集まるまで15年ほどかかると言うことです。であるならばすでに30億を突破している同じクラスのファンドを選ぶ方が15年分お得でしょう。

 

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それでは、投資は自己責任で!