1巻レビューはこちら
総評
1巻で懸念していたタイムリープのネタ切れが顕著
少ないネタでしっかりと乙女ゲーの王道展開でまとめ上げた楢山幕府氏の力量には舌を巻く
3巻を買うのはすこしためらう。乙女ゲー好きなら買い
1巻の後半に一瞬出たネタで一冊書き上げる力量に驚く
断罪された悪役令嬢は、逆行して完璧な悪女を目指す1巻で、タイムリープで使われるネタをすべて出し切るという作者の縛りプレイに、面白さよりはネタ管理大丈夫かという心配が勝った。
しかし、2巻を読んでいい意味で期待を裏切られた。ネタの貧弱さを乙女ゲーの王道展開でカバーし、作者の辣腕でしっかりとまとめ上げた素晴らしい作品となっていた。
まさに弘法ネタを選ばずといったところで、ネタに甘えるな基礎に忠実であれと言われている気がした学びの多い作品であった。
とはいえ、1巻の引きで使ったネタはすべて消化し終えたので3巻の内容がどうなるかがかなり気になる。もちろん面白さ主体というよりは、ネタが付き切った中で出す3巻をこの作者がどのように作り上げるかというメタ部分で面白さを感じている。
3巻の内容予想を言うと、2巻では1巻の巻末にあった露骨なネタ置きがないため、作中ちりばめられていた娼館に関するネタになりそうだなという気がする。
買いかどうか
買うのも良いが、kindle unlimitedになるのを待っても良いかもしれない。
乙女ゲー要素が気に入ったらぜひとも買ってみてほしい